幼児への接し方について

超重要!子どものレッスンを上手にこなすために

 

いつもありがとうございます!

 

今回は、

 

・先生ごとのレッスン対象年齢について

・親御さんが気にしている「先生の子ども相手の対応力・レッスン力」「うちの子には習わせるのは早かったのか」「子どもの上達が遅い」「あまり家で練習しない」について

 

この2つについての考えを書いていきます。 

 

僕もまだまだ更なるスキル向上を一生をかけて目指している身ですが、これまで音楽全般だけでなく乳幼児・子どもに関する勉強や実戦経験も濃く深くさせていただいてきたことで得たことはあもーる内で惜しみなく共有していこうと思いますので、今回もどうぞよろしくお願いいたします! 

 

先生ごとのレッスン対象年齢

実は、先生ごとに「レッスンが専門的に可能な大まかな対象年齢」をこちらの独断で設定して、ホームページの講師紹介でも公開しています。
 
あもーるでは、特に小さいお子さんのレッスンが得意と掲げているのはご存じだと思いますが、小さい子のレッスンに関しては小手先の教育対策や雰囲気任せの接し方だけでは良くないと考えています。 
特に講師経験の少ない先生には僕のレッスン見学をしてもらったり逆にこちらが見学をさせてもらったり、レッスン勉強会に参加してくれたり日頃積極的に相談をしてくれる方もいますが、 
全ての先生の技量(「人気」なのはもちろん、それとは違うより踏み込んだ要素)を把握しているわけではないので対象年齢の設定はアバウトですが、 
あまり普段接することがない先生や乳幼児レッスンに関しての情報共有をあまりできていない先生に関しては、ほとんどが「5歳前後~」「キッズ~」になっています。 
もちろん5歳前後の子のレッスンでも専門的な子どもに関するスキルは必要だと考えていますが、感覚的でもある程度成り立つ場合もある年代なので、 
実際に知識や経験値が豊富・そうではなさそう、ということは除外して「5歳前後~」「キッズ~」と表記してしまっています。 
 
もっと小さい子のレッスンにも自信を持っているから対象年齢を下げて! 
・自信がない、更に向上したいから勉強会や見学会をやりたい! 
 
など、ご意見のある先生はどんどんご遠慮なくご相談ください。 
※「5歳前後」から下の年齢に関してはシビアに判断しているため、こちらの基準をクリアしている先生のみ認定とさせていただきます。ご了承ください。 
※念のため、ホームページには「対象の年齢より小さい子に関しても対応させていただくことは可能」と記載しています。 
 
独断で申し訳ございません! 
なるべく「0歳~」の先生を増やしたいのが本音です…! 

 

親御さんが気にしている「先生の子ども相手の対応力・レッスン力」「うちの子には習わせるのは早かったのか」「子どもの上達が遅い」「あまり家で練習しない」

担当ではない生徒さんの親御さんともお話している時にもたまにご相談いただくお話です。  
特に3歳頃~小学生くらいの子に多いお話です。 
もちろん、担当講師へ直接相談される親御さんも多いと思いますが、メールや直接相談されるケースがあります。 
親御さんを不安にさせないため、お子さんのレッスン内容をより充実させるため、 
僕もよく気を付けていることを大きく分けて2つ書いてみたいと思います。 
1つ目:親御さんとのコミュニケーション
そういったことを防ぐためには、レッスンスキルや子どもの特性に関する知識や対応の経験値を増やしていくことが重要だと思いますが、 
それだけでなく、日々の親御さんとのコミュニケーション内容も充実していれば、更に安心して通っていただけるのではないかなと感じています。
 
親御さんがレッスン室に入らない場合はレッスン前後(2分くらい早く終わるか、次の子の準備と同時進行に)にお話を、
教室自体に顔を出さない親御さんには手紙やレッスンノートやプリント・教材などに内容や状況がいきわたるように文字に残して(しっかり者や大きい子にはそこまではしませんが)、それぞれ工夫をしています。 
レッスン室に一緒に入られない親御さんに対しても「何をやっているか、どんな様子なのかを全然把握していない」ということがないようにすることを大切にしています。 
入会されたばかりの最初の段階、小さなうちは「楽しければいいかな」という考え方の親御さんが多いので、上達を目指したり家でもしっかり練習したり、というところを目標にしていない場合も多いと思いますが、 
ただ、そういう子にも今後を見据えて色々な種を撒いたり伏線を貼っていくようなレッスンや対応を行っていく必要はあるかなと思います。 
レッスン回数も積み重なって慣れてきた子に対しても、親御さんとの日々のコミュニケーションは大切です。 
例えば僕は、下記のようなフォローや長期的なプランが見えるような言葉がけをよく行います。 
例1「○○ちゃん(くん)は○○なところが良いところなのでそこを伸ばしていくことと、○○なところは少し苦手なので今後補っていくために、今は○○のようなプランでゆっくり進んでいます。
でも、基本的には"苦手"を補うこと以上に"得意"を更に高めることを大事にしていきたいと思っているので○○なような進め方をもう少し続けていく予定ですが、いかがでしょうか。
また、このまま進めていくと徐々に○○な風になっていくと思うので、今は根気強く気長に頑張って(楽しんで)いきましょう!
練習も今のこの時期は必要としません。自主的に練習したい、という場合はどんどんやっていくと良いですが、そうでない場合はもうしばらくは今のままで大丈夫です。
それよりも、レッスン時に「楽しかった」という経験を積み重ねていくことが今は一番大切ですし、それで十分な時期です。
一番近くで見守っているお母さんが一番大変でしょうけど、こちらも様々な工夫を行っていきますので、よろしくお願いいたします!
何かご意見やご要望がありましたらご遠慮なく仰ってくださいね!」 
例2「継続していくと様々な時期がやってくるかと思います。練習をやりたくない時期を迎える子たちも多いです。
僕の意見としましては、こういう時期も成長過程の中でとても大切な時期だと捉えています。 
その中で我慢強く継続していくことで、また、こちら側もレッスン内容や言葉がけを工夫していくことで、練習意欲が戻ってくるケースも多いです。 
何がきっかけでやる気スイッチが入るかは人によって様々ですが、こういう時期を親子と私とで一緒に乗り越えて、いつか「あの時我慢強く続けていて良かったね」と言えるような
サポートができるようにこちらも毎回様子を伺ったり工夫を重ねていきたいと思います。」 
などなどです。 
親御さんを不安にさせてしまう前に、日々こちらから安心させられるような対応を積み重ねることがベストですが、
もし親御さんに、「うちの子全然上達していかないんですけど大丈夫ですか? 」「練習しないから辞めさせようかと考えています」などと相談を受けた際にも、
親御さんにしっかり裏付けのある見解を伝えたり、同じようなタイプのお子様の傾向をお話したり、ということができると、また違った結果になっていくかもしれませんし、
より良い関係性を築いていけると思います。 
先生ご自身に様々な成功例や失敗例がないとなかなかそういう言葉がけをすることも難しいかもしれませんが、 
そういう時は一人で解決しようとせず、時には親御さんを頼ったり、先生達(もちろん僕でも)に相談したりして情報共有していくことが近道かなと思います! 
2つ目:レッスン内容や導き方の見直し
実際に上達が遅ったり(正確には、「上達が遅いことを悩ませてしまう」「上達が遅いと感じさせてしまう」)、「うちの子には習わせるのは早かったのか」と思わせてしまうのは、 
生徒さんの行いが良くない訳ではなく、レッスンを行う側の工夫でカバーできることがほとんどだと考えています(練習してこない、発達が遅い、まだコミュニケーションがとれないほど小さいから、などは問わず)。 
また、練習をあまりしてこないことを親御さんや先生が悩んでいる場合も、コミュニケーションだけでなくレッスン全般を見直してみると、生徒さんのレッスン中の反応や家での取り組みも変わってくる可能性が高いです。
子どもの対応力の向上に関しては、向上したいという強い意志があることを前提に、普段の勉強、経験値増、嗅覚を磨く、視野を広げることなど、様々な観点から引き出しを増やしたりスキル向上をするチャンスがあると思っています。 
子どものレッスン力に関しても、様々な観点からのレベルアップとともに、高い音楽力(生徒さんが小さければ小さいほど即興力や音感、機転の利いた音楽的な対応力も)や影響力があると総合的な質が非常に上がると感じています。 
そこで、今回のお話のテーマにも活かせそうな、普段僕が意識的に取り組んでいることや無意識だけど振り返ってみるとこんな工夫をしている、というポイントを色々挙げてみたいと思います。 
↓下記はレッスン時のポイント↓ 
・ワクワクドキドキさせているか、流動的なレッスンになっていないか 
・短期目標だけでなく、長期目標も設定できているか 
・「優しさ」と「愛情」を履き違えてないか 
・一人ひとりの性格や個性、長所短所、今まで進んできた過程、通ってくれる目的や目標、親の教育方針、家での様子を把握しているか 
・それによってレッスン内容や難易度設定、導き方も適切にできているか 
・そもそも、年齢や月齢ごとの特徴や傾向、成長発達の程度を理解しているか(個人差も大きいですが) 
・レッスン中は生徒さんの一瞬一瞬の言葉、仕草、表情、演奏に常にアンテナを張れているか。ちょっとした様子の変化に気付いたりちょっとした反応を逃さずに、こちらの言葉がけ、声のトーン、話す速度、口調、間、表情に意図を持てているか(心理的な駆け引きを直感的かつ倫理的に行いながら、こちらがどう動いたら一番的確かを見極める) 
・こちら側の都合(面倒だから…など)だけで過去に作った譜面を使い回してないか 
など 
↓下記はイメージ的なお話↓ 
・生徒さんに「向き合う」よりも「同じ方向を向く」というイメージ(「→←」ではなく、「→→」) 
↓下記は日々の鍛錬↓ 
・ぶれないUSP(Unique Selling Proposition)を持ち、そこを磨き続ける 
・「洞察」「分析」「指摘」それぞれの技術を磨く(これに関しては別で詳しく解説) 
レッスン以外でも様々なところから日々仕事に活かされる成長ポイントのヒントを得るためアンテナを張る 
・もちろん日々音楽力、即興力、人間力、その他引き出しを増やす努力をする 
ざっくり概要のみですが、僕はこんな感覚で取り組んでいます。 

まとめ

もちろん僕の考えだけが正しいとも思いませんし、生徒さんによって、先生によって、そのベストな方法も違いますし、同じ方法をとっても人によって起こる化学反応は全く変わってくるはずですよね。 
ただ、今回のお話のテーマに関して突き詰めていくには、音楽スキルはもちろん、それだけでなく子どもの特性や教育分野の専門的なスキルも必要となります。 
私達は音楽のプロであると同時に教育のプロでもあるべき、と考えていますので、もし「今までそこまで考えていなかった」「感覚的だった」という先生も、
一部分でも良いと思うので今回お話させていただいたような観点で取り組んでみるといかがでしょうか。 
 
自信のない先生も、向上心を持ち失敗を恐れずにやっていただければ嬉しいです。 
小さな失敗、大きな失敗、誰かに迷惑をかけてしまう。…それで成長し合えるならば、大歓迎です!何かあった時の責任は僕が必ずとります! 
 
僕自身、講師になりたての20歳~23歳くらいの時は感覚的にレッスンをしていて、それでも子どもや音楽が好きというだけである程度は成立してしまうので気にしていなかったですが、 
大事なお子様を預かる教育者としてレベルアップをしようと子ども専門の機関で勉強させていただいているうちに、今までの感覚的だけのレッスンではいつか行き詰ってしまうことに気付きました。 
そして、感覚的な部分としっかりとした裏付けのある対応を織り交ぜることができるようになってきた今では、引っ越し以外の退会はほぼ出なくなりましたし、 
生徒さんも親御さんもよりイキイキと通ってくださっている様子もそうですし、何よりどの親子とも信頼関係ががっちり築けるようになってきたように感じます。 
 
僕は、この仕事はたかが楽器のレッスンではなく、時には人の心や人生をも動かす場であると確信していますし、そんな光景と何度も出会ってきました。 
それだけ大きな影響力や可能性を秘めているこの仕事を通じて、まずは一人のハッピーのために、その一人のハッピーが親御さんやその周囲の人々へ連鎖し、やがてたくさんの人々のハッピーへと繋げていく… 
そうなれるように成長してきたいと思っていますし、一緒に高め合える仲間でありたいと思います。 
長くなり申し訳ございません!最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!